研究概要
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新しい有機合成の手段の開発とその手段を利用した新規機能性物質を作り出すことを目標に以下の研究を行っています。
瀬グループ
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2007年に、6個のピロールをコロネンの外周部に縮環させたヘキサピロロヘキサアザコロネン(HPHAC)の合成に成功しました。HPHACは、ヘキサフルオロベンゼンの芳香族求核置換反応と分子内Scholl反応によって合成され、中性状態ではピロールおよびベンゼン部分の局所的芳香族性の寄与が強く、2電子酸化状態であるジカチオンにおいては22πグローバル芳香族性を発現します。私たちは、さまざまな曲面構造・電子状態・キラリティを有するアザコロネン類を合成し、その構造や物性を明らかにすることを目指しています。
リサーチユニット:円環型π電子系の分子性物質創生研究ユニット
奥島グループ
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愛媛大学理学部では1998年に、熱変換前駆体法によるベンゾポルフィリンの合成に成功しました。前駆体CPをスピンコート法で薄膜化した後ベンゾポルフィリンに変換する方法で測定された有機薄膜トランジスタは、アモルファスシリコン程度の電荷移動度を示しました。しかし実用化レベルでは、さらに高い溶解度が必要となります。そこで私たちは、置換基を導入することによりさらに溶解性の高い前駆体を開発しました。新しい前駆体DMCPはCPの100倍以上の溶解度を示しました。
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